Inteview : 良品計画

衣料品、生活雑貨、食品に至るまで、多様な商品を展開している無印良品。過剰な装飾を削ぎ落したシンプルなデザインのプロダクトは、多くのユーザーから支持されている。現在では日本国内のみならず、海外にも店舗展開され、無印良品ブランドは世界でも通用することが証明された。 無印良品の製品には、実際に商品を使用しているユーザーからの意見を取り入れた物が多い。そのため、ユーザーとのコミュニケーションがコンテンツ作りのメインテーマとなっている。今回は無印良品を展開する 株式会社良品計画を訪れ、同社の Web 制作について話を伺った。

良品計画

良品計画

無印良品の Web サイトが一部スマートフォン対応となった。Web サイトを一方的な情報発信のためのツールとしてではなく、双方向なコミュニケーションの場として考えている同社では、スマートフォンをコミュニケーションのツールのひとつとして重要視し、iOS 向けのアプリ開発や Web サイトをスマートフォンへ対応させるなど、スマートフォンに対する動きを活発化させている。

ユーザーとのコミュニケーションが重要

–良品計画における Web サイトの位置付けを教えてください

武田 歩

「当社では、店舗情報を始めとして、商品やキャンペーン情報など、無印良品における各種の情報提供を行ったり、オンライン上で買い物ができる E コマースを主眼としたコンテンツを提供しております。また当社では、以前より“モノづくりコミュニティ”というコンテンツを通じて、ユーザー様とのコミュニケーションを計ってまいりましたが、現在では、これをより発展させた“くらしの良品研究所”で、無印良品の企業理念やより良い暮らしのための提案などを発信すると同時に、ユーザー様からのご意見やご提案をいただく双方向コミュニケーションコンテンツの場としております。」

–Facebook や Twitter といった外部リソースも利用されていますね

「これまでは大きな声を出して、広告をどんどん出せば良かったのですが、今はユーザーが本当に何を必要としているのかを知る必要があります。また、当社の商品はユーザー様からのご意見を元に開発していることも多いことから、ユーザー様とのコミュニケーションを重要と考えています。そうした目的もあり、最近では良品計画が独自に提供しているサイトとは別に、mixi や Facebook、Twitter といった外部のリソースを利用しての情報の提供や収集を行なっております。」

–最近では無印良品の海外店舗も増えてきましたが、海外のユーザーに向けた情報提供も行なっているのでしょうか?

「中国の市場が大きくなるなか、当社もグローバルな視点で考えるようになりました。現在、Web に関しては国内のユーザー様に向けた内容となっておりますが、当社の facebook ページでは、国内向けと海外向けの二通りを用意いたしまして、こちらで海外のユーザー様に向けて情報発信を行なっています。実は、これまでには、正式な標準仕様というものを用意しておりませんでしたので、Web サイトの構成に関しては、各国の判断に任せていたのですが、今後は標準仕様を制定し、統一感のある構成にしたいと考えています。」

Dreamweaver CS5.5 の新機能に期待

–無印良品の Web サイトが一部スマートフォン対応いたしました

「やはり、携帯電話からスマートフォンへと移行する流れは大きく、スマートフォンの売り上げは増える一方ですが、逆に携帯電話の売り上げは減っています。この結果を受けて当社でもスマートフォンを利用した EC サイトの構築が急務とされていました。未だすべてのページが対応しているわけではありませんが、スマートフォンだけで情報の収集から購買まで、すべてを完結できる導線を確保したいと考えています。」

無印良品のスマートフォンサイト

無印良品のスマートフォンサイト

–ユーザーからの反応はいかがでしたでしょうか?

「おかげ様で、ユーザー様からは見やすくなったとの声をいただき、実際にアクセスも増加いたしました。これまで Web では得られなかった反応です。それだけ、スマートフォンを道具の一つとして、自然に使いこなしてきているのではないでしょうか。当社としても、道具として使えるサイトを作らないといけないと考えています。また、道具という観点から、iPhone や iPad で使えるアプリも制作いたしました。無印良品らしさという点で、定評をいただいているカレンダーとノートブックをリリースしています。」

–スマートフォン対応で苦労した点はどのような点でしょうか?

PC 版で使っている HTML を javascript と CSS メディアクエリでレイアウトしなおす方法を採用

「PC 版の HTML を成形して iPhone 版にした方が良いのか、それとも HTML そのものを別途用意した方が良いのかなど、どの方法を採用すれば良いのかという、取捨選択が難しかったですね。当初、HTML そのものを別途用意する方法を考えたのですが、これだと URL が変わってしまうので、現在、PC 版で使っている HTML を javascript と CSS メディアクエリでレイアウトしなおす方法を採用しています。しかし、パフォーマンスに問題があるので、次にシステム更新する際には、また別の方法を試してみたいと考えています。」

–やはり多様的なスクリーンサイズの問題が大きいのでしょうか?

「iPhone の場合は、スクリーンサイズが統一されているので、さほど問題ではないのですが、Android やタブレット PC などのことを考えると、やはり CSS の切り替えなどを対応する必要性が出てくると思います。スマートフォン開発は Web とは違ったデバッグの対応が難しいですね。Dreamweaver CS5.5 では、マルチスクリーンに対応した機能が充実していると聞いていますので、次回の大きいシステム更新の際には、ぜひ利用してみたいです。」

より効率的な制作ワークフローを模索する

–スマートフォンに期待する部分とは?

「個人的には、GPS や音声入力といった、スマートフォンならではの機能を使ったコンテンツにチャレンジしてみたいですね。これらの機能を使って、ユーザー様と、どのようなコミュニケーションが取れるのか考えてみたいですね。」

–無印良品の Web サイトにおける今後の展開をお聞かせください

「現在、多言語に対応したページもキャンペーンごとに作り始めています。LEGO などの海外企業とのコラボレーション企画などを行なっていますので、多言語化は今後のキーワードとなるでしょう。より効率的な制作ワークフローを模索していく上でも、Dreamweaver CS5.5 の新機能に期待をしています。」

使用したアドビ製品

事例データ

事例カテゴリ インタビュー
プラットフォーム スマートフォン
使用したWeb技術 CSS3, HTML5, Responsive Web Design

取材協力

会社名 株式会社 良品計画 (http://www.muji.net/)
会社概要 「無印良品」を展開する会社として 1989 年に設立。衣服・雑貨、生活雑貨、食品など多岐に渡る商品を企画、製造、販売している。
スタッフ
  • 武田 歩 株式会社 良品計画
    WEB事業部
    WEB製作担当
    武田 歩
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